第九弾
いろんな立場の方々と”イバショ”について飲みながら考えてみた!
第九弾 対談者:SENTAC 代表 セキタカシさん
この記事は10分で読めます。*酔っ払っていることがあります。発言の責任は問わないでください*
セキさん:今のこの年齢で美容師で、良い居場所を見付けたなっていうのはあるんですね。僕、出身が大阪なんですけどね、大阪の居場所も勿論あったんですけども、今思えば新しい居場所を作りたかったから東京に出て来たっていうのもあったんです。ひょっとしたら、またそういうのが出てくるのかもしれないな、とは思いますけどね。
私:今はお店の代表なんですよね。ずっと美容師さんになりたいと、子供の頃から一直線って感じだったんですか?
セキさん:そうなんです、寄り道していなくて。なんで美容師にって言うと、高校2年生で進路を決めようって時に、勉強がすごいできるわけでもなく、できないわけでもなく、平凡な高校生だったんです。一流大学とか多分入れないな、となると大企業とか入れないのかなぁと思って、違う道を行こうと思ったの。受験は大学はやめて、専門学校っていう。その時は、別に親戚に美容師さんいるわけでもないし、よくわからなかったけど、髪切りに行ってた美容師さんが男性の人で、なんかこう自由な感じがして。で、行ってみたっていう。
私:身近な美容師さんを見て、そっちに決めて。
セキさん:スタートはそれで、学校で勉強して美容室に就職して。その時ですかね、なんかこれは面白いかもしれないって思ったの。で、そっからずっとやってるので。
私:美容師さんはそういう、ずっと1本でやってきたって方が多いんですか?
セキさん:1本じゃないと多分無理だと思いますね。時間長い、給料安い、色んな点でかなりブラックなんで。他のことやってられないし。辞める人が多いんですよ。
私:そんなブラックなんですか。辛くて辞めたいとか思ったことはないんですか?そんなことはなく、この仕事がやりがいあるからやりたい!って感じでしたか?
セキさん:今は自分のお店を持っていて、やっぱりそれが目標だったので。その前は雇われだったから、そん時はね、けっこうメンタル的にしんどかったですかね。自分でやりたいけど、まだそこまで行けてないという。
私:そういう時って、どうやって乗り越えて来られたんですか?辛かった時の居場所とか、心の拠り所になっていたこととかはあったんですか。
セキさん:やっぱり、周りが皆そうなんですよ。そこそこ頑張ってきたような連中が、全国から原宿とか青山とかにいっぱい集まって来て、競争して。甲子園みたいな感じなんですよ。這い上がってきた人がそこのお店で評価されて、店長になれてみたいな。そういう仲間がいたから、それを目指せたんです。練習終わってから飲みにも行くし、クラブ行ったりとか。そんなんばっかりでしたけど(笑)
私:へぇ〜!
セキさん:自分だけじゃないっていうのがまずあったし、良い時代だったんですよ。20年くらい前に美容ブームっていうのがあって、カリスマ美容師とか言われて、テレビとかメディアですごい取り上げられて。ドラマになったりとか、対決する番組があったりとか。
私:色んな形で美容師さんが取り上げられていたんですね。
セキさん:そうですね。たまたま入った美容室もそういう美容室だったから、雑誌とかでスタイル出すと、お客さんがいっぱい来るんですよ。給料は歩合制なので、いっぱいやったら単純に給料増えるので。上手くなったもん勝ちだし、先輩方がそんな感じだったから、目標がわかりやすいというか。そういうので練習もしたし遊んだし。皆そうだったから。
私:同じ夢に向かって張り合いのある仲間がいたっていうところが。
セキさん:そうですね、仲間もいたし、後輩もできてくるから。後輩にもよく言ってたんすよ、「夢がないと潰れちゃう。なんとなくやろうというのにはしんど過ぎるので、目標を。頑張れば絶対、経済的にも色んな意味で良くなるから」。そういうのがあったからやって来れたっていうのはありますね。
私:夢があると前向きになれますよね。私も美大予備校に通っていた頃を思い出しまして。美大芸大目指したいっていう子の集まりだったから、皆で夢に向かって一緒に。同志であると同時にライバルでもあって、ライバルって言っても敵対視するんじゃなくて仲間みたいな感じで。
セキさん:うんうん、そうですよね。
私:楽しくおしゃべりしたり、真剣に美術について語ったりとか、そういう刺激的な関係が良かったから、厳しい受験勉強にも耐えられたっていう経験があったので、夢と仲間は大切だなぁと感じました。ちなみになんですが、夢を持てるようになるコツってありますか?思い付くことがあればぜひ教えていただきたいです!
セキさん:う〜ん・・・。思うのは、何の仕事をしても上手くいったかなーという気がするんですよ。何でかって言うと、どんな業界でも何かを極めて、周りから夢が叶ったと言われるような人って、なんか似てるんですよね。ああいうふうに目指せば、多分なるんだろうなって思ってて。
私:似てるっていうのは、思考ですか?価値観、性格?
セキさん:思考ですね。もともとそうだったというより、後から変わった感が強いんですね。考え方をそういうふうにシフトしたみたいな。
私:昔は違かったけれども、夢に向かってシフトしていった。
セキさん:うんそう。昔は家が貧乏で、借金ももう何億ってあるような。今は芸能系の仕事してる人なんですけど。
私:えー!すごい!
セキさん:結局、そういう人に影響されるしかないなと僕は思ってて。人に会って「この人なんかすごいな、自分もちょっとやってみようかな」とか。だから、夢を実現してる人の近くに行くのが、手っ取り早いのかなって思ってて。そういう人ってけっこう、前から成功してるわけじゃないので、自分の苦しかった時代とか色んなことを見てきた人が多いから、可愛がってくれたりとかするんですよ。「俺も昔はそうだった」みたいな。だから、もしいれば、そういう人の近くに行って声掛けてみるとか?僕はそれがすごく勉強になりましたね。
私:じゃあ、人と出会う場に行ったり、本とか間接的なものを通じて、自分が尊敬できるなーとか、こういう格好いい人間目指したいなーっていう人をまず見付けるっていうところからですかね?
セキさん:うーんそれは、後から思ったんで。その前の段階から言うと、上手くいってる人は、周りに上手くいってる人が多いんですよ。そういう人って、1人で成功するんじゃなくて周りも上げようとするパワーがあったりする。「じゃあその仕事なら、あそこの人が募集してたから聞いてあげようか?」とか。
私:そういう情報も入りやすい。
セキさん:情報はもちろんあるし、前に進む力にはなるとすごい感じますね。僕もたまたま上司でそういう人がいて、その人に話すともう、答えが前向きにしか返ってこないみたいな。「しょうがないからやってみますよ!」みたいな。だから、引っ張ってくれるような思考の人が多いなと思いますね、成功してる人は。
私:自分を奮い立たせてくれる重要なものの1つが、仲間とか、そういう人とのつながりということですね。
セキさん:気の合う仲間といる、それは必要だと思うんですけど、ちょっと場違いな、行きたくないなっていうのも行くようにしてるんですよ。結果的に勉強になることが多くて。
私:あえてなんですね。
セキさん:誘われたりとか、チャンスがあれば。どう考えてもそれ違うでしょー!って言われそうな場所とか(笑)。
私:たとえば例とかありますか?
セキさん:よく社会人の交流会とか勉強会とかに行ってたんですよ。そこで知り合った人に誘われて、社長の会みたいな。ホテルでフレンチのコースを食べながらやるから来ませんか?って言われて。
私:おぉー!
セキさん:2万円くらいするんですけど、普段そんなとこ行かないし、それもどうかなぁ〜と思って(笑)。どんな格好していけば良いのかなー、周りに相談もできないし(笑)。でもちょっと待てよと。これ行ったら普段じゃない人達と会うことになるし。で、行ったらなんか大企業の社長みたいのがいて。
私:大物ばっかり。
セキさん:1人ずつ前に出て自己紹介しなきゃいけなくて(笑)。話すの上手いじゃないですかそういう人達。僕はあまり慣れてなかったので、難しくて話せなくて。終わったらまたご飯食べながら周りの人と会話したりとか、名刺交換して交流したりとかするんすけど。こういうのあまり行ったことがなかったので、これどうしようかなと(笑)。
私:初めての体験(笑)。
セキさん:でも、その後美容室に来てくれた人もいたんです。なんかイベント一緒にやりませんか?みたいなのもあったしね。そこは本来は僕の居場所じゃないんですけど、無理して行く、そういうのもしないとダメなのかなぁっていう。
私:自分の経験のない場にもちょっと踏み入れたことで、お客さんになってもらったり新しいつながりができたりとか。
セキさん:それと、原宿の美容室に初めて来る人とか、ちょっとドキドキで来る人も多いじゃないですか。だから、ホスト側としてもこういうふうに接した方が良いかなとか、そういう面でもすごく勉強になるんですね、色んなとこ行くと。
私:お客さんと店員さん両方の視点が経験できるわけですね。美容師さんだと、お客さんと初対面ってけっこうあるじゃないですか。私、正直美容院苦手なんですけど、
セキさん:多いですよ、苦手な人。
私:多いって聞きますね。今も苦手だから、一昨年セキさんに髪を切っていただいてから、なるべく自分でカットしてるんです・・・(笑)
セキさん:すごいです!
私:いやぁ〜酷いものです(笑)しかも普通のハサミで切ってますからね(笑)髪用のハサミじゃなくて。
セキさん:でもね、良い感じですよ!センスがあるんじゃないんですかね?やっぱり美容室ってね、あんまり好きじゃない人が多いんです、実際。僕の仕事は対人間なんで、好き嫌いは別として経験は色々した方が良いなって。それは思いましたね。
私:セキさんフットワーク軽いですよね。
セキさん:いやもう軽くないと多分やってこれなかったと思うんで。誘われたら即返事!(笑)そういったタイプじゃなかったんですけど、こうした方が良いかなと思ってそうしてきましたね。
私:その流れで今回の対談もご快諾いただいたと。
セキさん:そうですね、新しいことには色々と挑戦したいなと思ったので。また新たな居場所を探したいなってのもありますね。今日はこんな話で良かったですか?
私:もうぜんぜん大丈夫です!色々お話できたことが嬉しくて。この記事、お名前出しても大丈夫ですか?
セキさん:大丈夫ですよ!人の悪口とか言ってなかったですよね?(笑)
私:ぜんぜん言ってないですよ、大丈夫ですよ!?(笑)
セキさん:じゃあ大丈夫です(笑)
私:ありがとうございます(笑)またセキさんに切っていただきたいなーって思ってますんで。
セキさん:またその後自分でやるのが上手なんじゃないですか?
私:いやもう毛先の傷みが酷くて・・・(笑)やっぱりプロに頼るべきですね!